自己破産
裁判所に破産申立てをして、破産宣告してもらい、免責決定(借金を棒引きにする決定)をしてもらうことです。
1 弁護士への依頼
借金でお困りの方(債務者)が、とても返済できそうにもない場合、弁護士に相談して、自己破産の 手続きを依頼します。
(費用については、後記7のとおり)
2 受任通知
弁護士が、債権者(消費者金融やクレジット会社など)に対して、受任通知書を郵送します。
(受任通知があった後は、債権者から債務者への請求はストップします。受任通知後は、債権者は弁護士と交渉しなければならず、直接、債務者に請求してはならな いこととされており、これに違反すると「貸金業の規制等に関する法律」36条、21条1項6号により業務 停止の行政処分を受けることになります。)
なお、受任通知後は、債務の弁済を停止していただきます。
3 債権者からの債権届け
弁護士は、受任通知の際に、債権者に対して、裁判所所定用紙を同封して、債権届けをしてもらいます。
4 破産申立書の作成
弁護士は、裁判所所定の書式に従い、申立書を作成して、裁判所に提出します。申立書の添付書類と して、次の書類を提出します。
@ 債権者一覧表
A 財産目録
B 預貯金明細
C 保険証券
D 建物賃貸借契約書
E 直近2か月間の水道・電気・ガス・電話代の領収書又は請求書
F 直近2か月間の家計費明細
5 裁判所による破産宣告決定
裁判所は、書類に不備がなければ、申立て後すぐに破産宣告の決定をしてくれます(大阪地方裁判所 の例)。書類に不備があれば、補正を求められます。
債務者にほとんど資産がない場合は、破産宣告と同時に、破産手続きの廃止決定がなされます(同時廃止といいます。)。
しかしながら、債務者にある程度の資産があって、これを現金化して債権者に配当するのが相当な事案、法人や個人事業者の事案では、破産管財人を選任します(管財事件といいます。)。そして、破産管財人が債務者の資産を調査して、これを売却するなどして現金化し、債権者に対して債権額に応じて公平に配当します。管財事件でも、配当するだけの財産がないことが分かったときは、その時点で破産手続きを廃止します(異時廃止といいます。)。
6 免責手続き
破産宣告を受けた者(個人債務者)は、原則として免責決定をしてもらえます。
免責決定とは、借金を免除(棒引き)してもらうことです。
なお、次の場合は、無条件で免責してもらえませんが、裁判所の裁量で免責してもらえることがあります(破産法252条2項)。
@ ギャンブル・浪費のために借金したとき
A うそを言って借金したとき
B 財産を隠したとき
C クレジットで買い受けた商品をすぐに二束三文で売却したとき
7 費用
費用は、次のとおりです。
@ 負債額1000万円未満かつ債権者15名未満の場合
弁護士費用 262,500円(25万円+消費税)
裁判所納付費用等実費 30,000円
合計 292,500円
A 負債額1000万円以上5000万円未満又は債権者数15人以上の場合
弁護士費用 294,000円(28万円+消費税)
裁判所納付費用等実費 30,000円
合計 324,000円
B 債権額5000万円以上の場合
弁護士費用 315,000円(30万円+消費税)
裁判所納付費用等実費 30,000円
合計 345,000円
C 破産管財人をつける事件
(債務者が財産を持っている事案、債務者が会社や個人事業者である事案など)
弁護士費用 315,000円(30万円+消費税)
裁判所納付費用等実費
次の表1,2,3の合計額です(大阪地方裁判所の例)。
処理に相当の手数を要する事案については、これより増額されます。
表1 (債権者数) (個人の予納金) (法人の予納金)
1人〜99人 20万円 20万円
100人〜199人 30万円 50万円
200人〜 50万円 100万円
表2 (債権者数) (郵便切手代)
1人〜50人 5,000円
51人〜60人 6,000円
61人〜 10人増加するごとに1000円ずつ追加
表3 (個人の官報公告費用) (法人の官報公告費用)
13,450円 12,830円
8 費用の分割払い
費用は、原則として一括払いですが、同時廃止事件(個人債務者で資産がほとんでない事案)で、ど うしても一括払が無理な方については、分割払いも相談させていただきます。
